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Old Nov 11, 2018, 09:37 PM
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The director of Klonoa, Hideo Yoshizawa (also known as Shuichi Sakurazaki apparently), has been tweeting development stories about the game once a week since last year. The latest chapters have been about the music! There's no real bombshell info here so far, but I'm just going to archive all of his notes anyway.

https://twitter.com/yoshi_clonoa/status/1048355204410667008:
クロノアクロニクル 第60回!

今回はBGMについて

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クロノアのBGMは最終的に9人のサウンドスタッフが関わっています。

最初はチーフの井村さんだけで、BGM仕様もあんなに曲数なかったんですが、ストーリー性が強いことで、こ こには別の曲がいる、ここのイメージは変えた方がいいと、サウンドチームから逆に要望が出て増えていったの です。

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その中には堀込くんという人がいて、曲の感想を言いに行ったら、
「実は僕、もうすぐ会社辞めちゃうんですよ。プライベートの活動が忙しくなっちゃって」
と言うんです。そうなんだ、残念だね、頑張ってね。なんて声を掛けました。

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ところが、少しして彼はキリンジというバンドを兄弟で結成してメジャーデビューしたのでした。すごい人だっ たんだね。

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当初サウンド担当の井村さんにBGMのイメージは、「ワーズワースの冒険」というテレビ番組のテーマ曲「シ ャ・リオン」みたいな感じとだけ伝えて、CDを渡したのでした。 https://www.youtube.com/watch?v=dHJmENWrLVY

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わたしの頭の中ではこの曲が再生の歌で、この曲を聴きながら何度もあのエンディングのシーンをイメージして いたものです。

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実はこの歌も架空の言語でできた歌詞になっているんですね。

それがとってもまだ見ぬ異世界の感じがして、心に残っていました。

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今考えるとこれがファントマイル語というか、クロノア語の発想の原点だったのかも知れませんね。

とにかくこの曲がきっかけで民族楽器を使った曲に統一されていったのかなと思います。

つづく


https://twitter.com/yoshi_clonoa/status/1050989682664693760:
クロノアクロニクル 第61回!

今回も引き続きBGMについて。

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かなり終盤に曲が出揃ってきた頃、まとめて聞かせてもらって、全部の曲にコメントを書いたことがありました 。

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その中で特にお気に入りの曲はバラディウム戦のBGMの「Baladium's Drive」で、高橋コータ君の曲でした。高橋君は「エースコンバット」でエレキが利いた曲を得意としてい ました。 https://www.youtube.com/watch?v=PZ87EJllBcI

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わたしの記憶ではこの曲を最初聞いた時は確かエレキとドラムバリバリでロック調の曲だったのです。

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なのでコメントに『他のBGMがみんな民族楽器を使ったフォークロアのような感じなんで、エレキギターとド ラムの音を民族楽器にすると新鮮な感じになるんじゃないか』と書いた覚えがあります。

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するとそれを読んでくれてかどうかはわかりませんが、次に試聴した時には今の曲になっていてとっても感動し たのを覚えています。
それ以来一番のお気に入りなのです。

つづく


https://twitter.com/yoshi_clonoa/status/1053451392969465856:
クロノアクロニクル 第62回!

サウンドのエピソードをもうひとつ。

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クロノアの開発が終わろうとしていた矢先に、宣伝部からある連絡が来たのです。

それはある音楽事務所からの打診で、これからデビューさせようとしているアーティストの売り込みがあったと いうのです。

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つまり新人アーティストの曲をゲームの主題歌で使ってもらえませんか? という提案です。

その時はクロノアはもうほとんど完成していたので、今更主題歌を入れるなんてことは到底不可能だったのです が、せっかくなので聞かせてもらうことにしたのです。

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デモテープを再生して聞いてみると、結構メロウな曲調の耳障りのいい曲でした。
でも驚いたのはその歌詞でした。
クロノアの内容はこのアーティストには知らされていないはずでしたが、それはまるでクロノアのことを歌って いるような内容だったのです。

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どんな歌詞だったのか、残念ながらもう思い出せませんが、「風」とか「出逢いと別れ」とか他にもキーワード 的にいくつもの共通点があった気がします。
このまま主題歌にしてもいいぐらいだね、とスタッフと話していたぐらいですから。
この同調は奇跡と言ってもいいかと思いますね。

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もっと早くこの話が来ていたら、クロノアに主題歌が入っていたかもしれないわけです。
結局その話はそのまま立ち消えとなりました。

今となっては名まえも曲名も忘れてしまったので探しようもありませんが、あのアーティストさん、その後どう なったのでしょうか?

つづく


https://twitter.com/yoshi_clonoa/status/1055999862985043969:
クロノアクロニクル 第63回!

今回は「再生の歌」について。

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クロノアのストーリーは、まず朝起きた時に、確かに見たはずの夢が思い出せないことから、その夢はどこへ行 ってしまったのだろうと思った瞬間に生まれました。

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それらの夢はどこかに集められて、別の世界を形作っているんじゃないか? そこのバランスが崩れた時、その世界を救うことができるのは、現実の夢見る側の人だけなんじゃないか?

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そして現実の世界から呼び出された主人公という発想に到りました。それは現実の人、すなわちプレイヤー自身 に他ならない。そうか、これはゲームで遊ぶということに酷似しているな。

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そう考えるとゲームが終わるというのが、世界が平和になるということを意味していると思え、それは同時に主 人公がこの夢でできた世界にはいられなくなるということだと気付きました。

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その瞬間、「再生の歌」というキーワードが頭に浮かびました。そこからは一気にイメージが膨らんで、再生の 歌が高らかに響き渡る中、世界からはじき出されて虚空へと吸い込まれていくクロノアと必死に食い止めようと するヒューポーの映像が浮かんだのです。

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このエンディングにふさわしい幸福に満ちたBGMが流れることが、主人公、すなわちプレイヤーにとって永遠 の別れという哀しいことを意味するという……。

これはいいぞ! 考えただけでも涙が出てきそうでした。

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このシーンは何度も何度も頭の中でイメージしていました。だから明確に完成形が頭の中にあったと言っていい と思います。だから再生の歌に関してはこだわりました。

実はそれがある事件を生むことになるのですが……。

つづく


https://twitter.com/yoshi_clonoa/status/1058519403946422272:
クロノアクロニクル 第64回!

「再生の歌」にはこだわりました。

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エンディングのBGMには、徹底的にこだわりました。
レフィスの美しい歌声が、世界を再生する祝福の歌声が、二人の別れに被る事で、より哀しく響くように。

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クロノアが空に吸い込まれる瞬間に一旦盛り上がった曲が

♪ラ~~~、ラァ~~~~~~………

とブランクになって、次の瞬間レフィスのアップになって

♪ララララ~ラ~ララララララララ~…と流れていく

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しかもその曲がいつもクリアの度に世界マップで耳にしていた村人達が歌う曲である事で、最高潮に達したプレ イヤーの気持ちに最後の一押しをする事になって、感動的になると考えました。

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だから、このブランクになってから次の流れになる間合いについて、サウンド担当者に何度もイメージを具体的 に伝えたんです。

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しかしサウンド担当者によると、

「それは音楽理論的に繋がらないのでできない」

と言うのです。

つづく


https://twitter.com/yoshi_clonoa/status/1061075052513251328:
クロノアクロニクル 第65回!

しかしサウンド担当者によると「それは音楽理論的に繋がらないのでできない」と言うのです。

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それでも頭の中では完璧にタイミングができていたので粘りに粘りました。
「♪ラ~~~、ラァ~~~~~~………、1、2、3、ハイ! ♪ララララ~ラ~ってしてほしいんですよ」と。

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でもそれが音大出身でクラシックを勉強してきた彼女には違和感でしかなかったんでしょうね。必死に説明して くれるんですけど、わたしは頭の中で気持ちいいテンポが固まっていたので粘っちゃったんです。

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後で彼女の上司に聞いた所、彼女は一所懸命私の意図を汲んで、何とかしようと努力してくれたようですが、ど うしてもできない! と相当悩みまくっていたそうです。

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こだわりが担当者を追い詰めてしまった…。
でも、最終的にはイメージ通りのものができあがって、凄い満足でした。
ごめんね、そしてありがとう。

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ついに完成したエンディングムービーを、ある日スタッフ全員で観る会を開きました。
最後の本が閉じるシーンが終わると、スタッフはすっかり感動していて、何か全てが完了したような錯覚に陥り ました。

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が、開発は終わってなんかいませんから!
それどころか実はクロノア最大のピンチはこれからだったのです。

つづく

Last edited by CHz; Nov 12, 2018 at 02:59 PM.
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